ダ・ヴィンチ・コード
2006年6月18日 読書 コメント (5)
そもそもは映画を見に行く前に読んどかなきゃ！っていう気持ちだったんですが、すっかり原作に夢中になってしまい、なんか別に映画見に行かなくても充分満足しちゃった感があります。
まさに本末転倒？
私が本に夢中になっている間に、見に行きたがってた彼氏も見に行きたい気持ちが薄れたみたいだし…。
激しく見に行かない予感がします。ううう。
でもね、ほんと面白かったです！原作。
キリスト教についてとか、ダヴィンチの絵についてとか、かなり大胆な解釈（なんだと思う）を加えているので、そういう研究家からすると失笑…ってことになっちゃうのかもですけど、ほぼノー知識の私にはすごい興味深い内容でした。
知的好奇心を刺激されつつも、普通に推理小説として楽しんじゃいました。
あ、あと言葉遊びがふんだんに使われてて、私も言葉遊び大好きなのでそういうとこも楽しかった。
私みたいに短歌の掛詞とか好きな方には楽しめるのでは、なんて思います。
でも違いました。
失恋の話は2コくらいで、あとはほのぼのハッピーエンドな話でした。
さらっと読めるし、ちょっと幸せな気持ちになれるので買って良かったかも、と思いました。
久々に読んだ恋愛小説でしたが、なかなか良作だった。
私的には、同じ純愛ものでもセカチューやいま会いよりこっちの方がツボにはまる。
セカチューとかはリアリティがなくて全く泣けなかったんですよね。
じゃあ電車男はリアリティあるのか？って聞かれると困りますけど。ふつう電車でからまれても誰も助けてなんかくれないですからね（笑）
私が共感したのは、電車男がデートのために生まれて初めてオサレな店に行ってみたり、美容院に行ってみたりしてがんばる過程ですね。
女の子はよく「彼のためにかわいくなりたい」とか言っておしゃれを頑張ったりしてますけど、男もそういうことをするんだなっていうのがちょっと新鮮で、新発見でした。
ていうか電車男純粋でかわいいな、と思ってしまった。私がエルメスの立場だったらこれはグッとくるなあ、と。
こういう風に思ってる女は多いハズ。だから女性に大ヒットしたんだろう。
男同士でやった女の人数を競ってるようなバカ男はこう純粋にはなれまい。（余談ですがこういう男本当にキライです。）
勉強とか買い物とか他にやりたいことは色々あったのに…。
まあ本が面白かったから良しとしようかな。
宮部みゆきのミステリーは大好きです。時代劇物やファンタジーには未だ手を出していないので、新の宮部ファンとは言えないのかもですけど。
長いけどさらりと読めるとこがお気に入りです。けっこうドロドロした人間関係とか出てくるんだけど、客観的に書いてあるせいかあんまり重くならないんですよね。ちょっと息抜きしたい時にいいかもしれない。（長いので読破には時間かかりますがね。）
なんかマンションの契約をめぐるトラブルとかが出てきて、民法の授業が頭をめぐりました。
授業聞いてる時は？？？な状態だったのが、小説だとすんなり理解できるから不思議です。
センチメントの季節 (秋の章)
2005年4月15日 読書
特にこういう文庫になってる本はお買い得感が強くてわりと気軽に買ってしまいます。
そんな訳でカバー買いした「センチメントの季節」ですが…。
え、えぐい。何ってその、性の描写がっ（泣）
確かに「少女たちの淡い性」って書いてあったけど、こんなえぐいとは…。きれいな絵だからそんな耐えられない程ではないんだけど…。
確かに感情描写とかは思春期特有の淡さっていうかそういうものが感じられるんですけどねえ。
でも私が思春期の頃はこんな思い悩まなかったなあ。援交なんか考えもしなかったし。
でもフィクションとしては十分楽しめました。何の脈略もなくHに流れ込む（一部の）男性向けのエロ本とは違い、性描写も話の上で必要だから描かれてる訳だし。
しかし読み終わって軽く鬱になる系のマンガですね…。
これなんか五千円ですよ！？
本は文庫になってから買う主義（ケチ）の私には信じられない。
でも教科書代ケチるわけにもいきませんしねー。
お金がいくらあっても足りないっす…。
だからすかさずバイトの女の子に聞いてみました。「セクハラ嫌じゃない？」と。
そしたらその子はわりとあっさりしたもので、「（その分女に甘くて）扱いやすいから別にいい」という返答でした。フェミニストが聞いたらキレそうな意見だな。うーん人それぞれなんですね。
ちなみに私はというと、セクハラは部分的に許容します。笑えるものならオッケーだと思ってます。基本的に笑って流しちゃいます。
逆に困るのは、こっちが話打ち切ってるのにしつこく下ネタふってくる空気よめない人ですね。こうなったら私はあからさまに嫌な顔をします。こういう人って絶対もてないと思う。
↑の漫画はセクハラ教師の話で、けっこう深刻な話でした…。ていうかこの教師キモすぎでしょ。本当にこんな人いるのかなあ？「セクハラは受ける側の主観が優先」というセリフには同意。当たり前のことなのに分かってない人が多いんですよね…。
私はまだここまで深刻なセクハラに出くわしたことはないですが、笑えないセクハラには断固として応じない人で居続けます。
「かつて怪物だった女たちへ、そしてこれから怪物になる女たちへ」という帯はインパクト抜群ですね…。この言葉通り、桐野夏生って怖い女を書かせたら天下一品だと思います。
この本の主人公の「アイ子」も怖い女です。スリ、殺人、誘拐など一通りの犯罪を犯すんですが、全く罪悪感がないんです。生い立ちが複雑だからこうなってしまったということなんですが、ここまで来ると同情も出来ませんね。これって世の犯罪者も一緒だと思います。
テレビで加害者の家庭に問題があったことが報道されても、その犯罪があまりに残虐なものだったら同情なんて出来ないでしょう。
うーん桐野夏生の小説はやっぱりエグい。でも引き込まれる。昼ドラが好きな人とかに向いてるのかも！？（私は昼ドラとか大奥とか好きです…）
スイートリトルライズ
2005年1月3日 読書
で、さっそく手に取ったのがこれ、「スイートリトルライズ」江國香織です。なんで手に取ったかって、「表紙が可愛いから」「有名作家だから」です。多分それだけで買ってる人がいると踏んでます。
内容は…端的に言えばダブル不倫の話ですね。しかし、主人公がテディベア作家というメルヘンチックな職業についてて、スタイリッシュで淡々とした作者の語り口のおかげで「なんかきれいで切ない話」という感想を持つ人もいるんじゃないでしょうか。
私は「いや、いくら綺麗に着飾ってもしょせんダブル不倫の話でしょ？」とか思っちゃいましたが…。俗な人間でごめんなさい。
江國香織は「きらきらひかる」「落下する夕方」「神様のボート」「東京タワー」「号泣する準備は出来ていた」等々、けっこう読んでるんですけどねえ。どうも作品にのめり込めないです。どうも登場人物に現実感が希薄で、感情移入できないんですよねえ。テディベアとかカモミールティーとかに縁がない生活を送っているのが原因だと分かってはいるんですが。
そんな訳で私の中で彼女は可もなく不可もなく、という評価です。
